香港の街角には、鮮やかなストリートアートが溶け込み、どこからともなく漂う香りが、旅人を引き寄せる。有名な観光地もあれば、ふとした路地に見つける宝物のような風景もある。そんな「香港らしさ」を感じた瞬間たちを、写真でまとめました。色と味、表情と空気感、その一枚一枚に、あの街の記憶が詰まっています。
- 街角で見つけた、色と遊び心 -
香港といえば、きらめく夜景、湯気立つグルメ、歴史ある街並み。でも、ただそれだけじゃない。最近、この街で静かに、けれど確かに存在感を増しているものがある。
それが、ストリートアート。
中環から西環へ。高層ビルが立ち並ぶ大通りの裏手、細い路地を歩けば、ふいに視界を奪われる色彩の爆発に出会うことがある。鮮やかで力強く、壁一面をキャンバスに変える作品たち。
ただの落書きじゃない。
ここには香港の息遣いがあって、街の想いがあって、そして何より、創り手たちの情熱がある。
中環のソーホー、西環のアートレーン。この街の北西あたりには、そんなストリートアートがあちこちに咲いている。気づけば私も、ウォールアートを探すために歩いていた。その一枚一枚が街の表情であり、旅の思い出の一部になっていく。
お気に入りは、Uma Notaのウォールアート。顔のアップが壁いっぱいに描かれていて、視線を合わせた瞬間、心を掴まれた。ただのアートじゃない。訴えかけてくる、強烈な存在感だった。
壁に咲くアートを探す旅は、ただの観光以上のものを私にくれた。この街で、偶然見つけた一枚の絵が、きっとあなたの旅路を特別なものにする。
- 香港の特別な場所を、一歩ずつ巡る -
香炉から立ち上る煙、赤く彩られた柱と門、そして絶えず訪れる参拝客の姿が印象的な場所。ここ黄大仙廟は、香港の人々にとって特別な祈りの場所。風水と占いで知られ、願いを込めた線香が絶えず立ちのぼっていた。賑やかな街の中にあるのに、不思議と静けさを感じる空間だった。
香港の西九文化区にそびえる現代美術館、M+。ガラス張りの外観は、まるで未来の建築物のようで、その奥には、映像、デザイン、建築、あらゆる分野のアートが並ぶ。新しくもあり、どこか親しみやすさもあって、「これが今の香港なのか」と感じた場所だった。アート好きなら一度は訪れたい、そんな場所。
香港といえば、やっぱりこの景色。ヴィクトリアピークの高台から見下ろす夜景は、言葉を失うほどの美しさだった。でも、ピークにあるのは景色だけじゃない。レストラン街やショッピングエリアがあって、散策するのも楽しい。ただ眺めるだけじゃなく、ここでの時間そのものが特別な思い出になる。夜風に吹かれながら夜景を目にした時、「香港に来てよかったな」って、ふと、そんなことを思った。
香港の西端に、ひっそりと佇むマイナーなスポット、西環鐘声泳棚。海に突き出した小さなデッキは、地元の人々が夕暮れを楽しむ場所として知られている。本当なら、ここから美しい夕焼けが見えるはずだった。でも私が訪れた日は、濃霧に包まれ、海も空も何も見えなかった。それでも、不思議と残念には思わなかった。
「また香港に来ればいい」
そう思わせてくれる街が、ここにはあった。
- 美味しい!があふれる街 -
香港の街を歩けば、どこからともなく漂う香りが、食欲をそそる。甘い香りのエッグタルト、辛さが痺れる四川ラーメン、シンプルなのにやみつきになるチャーハンや牛肉麺。中でも、エッグタルトと四川ラーメンは特にお気に入りだった。ただ、食費は少し高め。けれど、それもまた香港のリアルな一面だと思う。
香港の街をてくてく歩く。雑踏、夜景、密集住宅、マーケット…街の鼓動を感じた記録です。